CLASSについて Children’s Local Across-the-board Support Seminar

CLASS(Children’s Local Across-the-board Support Seminar)とは

「医療的ケア児を地域で支える多職種勉強会」のことです。


(左から看護師 西田、小児科医師 湯川、臨床心理士 成田、歯科医師 松野)

この「CLASS」は単なる略称というだけではなく、「地域で暮らす」、「学校の教室(クラス)」などの意味も含ませており、筆者が頭を悩ませて絞り出した、個人的にはとても愛着を感じる名称となっています。

CLASSは2017年8月に、小児科医師、歯科医師、看護師、臨床心理士の4名をCo-founderとして設立しました。

CLASSの目的

地域において医療、福祉、教育をつなぐ仕組みとして、多職種が自発的に集う場を構築することにより、地域ネットワークを活性化します。

2016年度の報告によると、医療的ケア児の数は2005年から2015年で約2倍に増加し、今後もさらに増加していくことが予想されています。

そういった背景の中で、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律(2016年)が発効され、医療的ケア児に対する保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備にフォーカスが当たりました。

一方で、現時点では、医療的ケアが必要なこどもやその家族を支援する各関連分野の連携体制の整備が不十分であること、医療・福祉における必要十分なサービスを受けることのできる定義や条件が不明確であることも事実です。

主な活動

定期的に勉強会を開催しています。

【左上から順に第一回、第二回、第三回、第四回、第五回、第六回(ケースカンファレンス)の様子】

この勉強会を通して、医療的ケア児に関する様々な視点からの情報提供を行うだけでなく、参加者どうしの意見交換、顔の見える関係作りを強く意識して実践しています。会を重ねるごとに、参加者数や参加職種が増加しており、医療的ケア児の支援に興味を持つ人材が地域に多く存在するという事実を肌で体感しています。


【第七回CLASSの様子】

『CLASS参加者はこんな人!』

医師(病院、診療所)、歯科医師、看護師(大学、病院、診療所、訪問看護ステーション、重症児デイサービス)、助産師、歯科衛生士、管理栄養士、臨床心理士、保健師、介護福祉士、ソーシャルワーカー、大学院生など

他の地域でのCLASS


(左上から順に「広島でCLASS」、「北海道でCLASS」、「愛知でCLASS」)

他の地域においても研修会を開催しており、今後様々な地域のニーズに合わせてCLASSのネットワークが広がっていけば幸いです。

医療的ケア児を取り巻く社会制度は変わりつつあるものの、制度改革の恩恵を現場が享受できるにはまだ時間がかかる可能性があります。

だからこそ、今現場に求められているのは、地域における小児包括支援体制の構築なのだと思います。今後もCLASSを通して、医療的ケア児を支える地域のチーム作りのノウハウを蓄積していきたいと考えています。

CLASSメンバー

CLASSについて